刀履修のオタクの剣劇 「三國志演技〜孫呉」感想

やってくれましたよ荒牧社長!!!!

正直ね、舐めてかかってた。推しだけども()

 

個人的にミュージカル刀剣乱舞の新作の方にココ最近通ってて、お熱はそちらにあった。

だから推しといえどモチベはいつもよりなかったし、三國志もあんまり分からん。レッドクリフとニコ生の荒牧先生の講座は観たけどもニコ生で荒牧先生が「レッドクリフはねぇ…そこまでやらないからあんまり意味無いかな(意訳)」って言ってて私の唯一の三國志知識崩れて死んだ。グッズも個ブロだけでいいかな……みたいなテンションだった。観るまでは。

 

しっかり2日目にはのぼりタオルもお味噌汁も買いました

 

以下超個人的興奮ポイント(ネタバレしかありません)

梅津瑞樹のキャラ作りがあまりにも緻密

びっっっくりしちゃった……

梅津くんは刀ステ、カミシモ、映画刀剣乱舞とかでしかちゃんと見た事はなくて。でも刀ステの山姥切長義への解釈があまりにも深くて、キャラ作りには絶大な信頼のおける俳優さんだなって思ってたんですけど……

 

まさかこんなに目が離せないとは思わなかったじゃん!!!!

 

緻密に計算された感情の積み重ねと揺らぎで、孫策の不安定なキャラクター性を筋を通して演じてた。1回目観た時凄すぎて推し差し置いてずっと挙動追っちゃったもん……

父への憧れと畏怖と愛情を求めているのをパパ孫堅との会話で分かるの凄くない??表情と身体のこわばりと空気感。自分の演技で自分のキャラクターの説得力を出してるのもそうだけど、パパ孫堅のキャラクター性も補助してる。他の役者を自分の演技で立てれるのかっこいいよね……。

その後の孫策の弱さ故の狂気。

いや、本当に私に語彙力も表現力もないから梅津くんには本当に申し訳ないんだけど、こんな私が書いてる薄っぺらいものじゃなくて、ちゃんと全てに理由があるキャラ作り。他の俳優がしてないとかじゃなくて、なんだろう「そのシーンまでに感情作らなきゃ!」みたいな大味じゃなくて、じわじわ漏れ出す細かい変化…?

そう、私の癖って人間のマイナスの部分に本質が現れるぐちゃぐちゃした所なんですけど、梅津瑞樹先生もきっと人間の感情の起因を考える時、このマイナスの部分を割と初手で拾っている気がするんですよね……

だから多分私にはぶっ刺さるキャラ作りなんだろうな…

 

狂気の部分もただ「なんか怖い」じゃなくて、孫策の父への想い、経験、性格を序盤で知ったからこその狂ってしまった理由が分かる怖さ・やるせなさを凄く感じられた。

 

あとパパ孫堅が亡くなって落ち込む孫策が、周瑜に呼ばれて出てくるところ花道のすっぽん使ってて、演劇的に花道のすっぽん使う時は「幽霊等人間以外のものが現れる時に使う」ってのを2回目見た時に気がついて、もうこの時から孫策は……って心がキュッとなるなどしました

 

周りのキャラクターの説得力を高められるキャラ作り、本当に信用しかない。貴方じゃなきゃこの陽気に振舞ってるけど父の愛に飢えてて、強く見せてるけど本当は優しくて弱くて神経質な複雑な孫策は観れなかったです。本当に本当にありがとう。

 

それを引き立てる荒牧大先生

いや、ね。あの、1回目は正直梅津大先生の演技に気を取られて「梅津大先生の狂気の演技最高〜〜!!!」って気持ちと「三國志ってこんな感じなんだ〜」の世界観の咀嚼で泣かなかったんですけど、2回目ですよ。狂気に対する健気な周瑜。荒牧大先生…貴方もあまりにも緻密な表情管理……

1番大好きなのは狂ってるって気がついて

「素敵な方"でした"よ……」って声が小さくなっていく所の顔!!!!!(ちょっとセリフが曖昧)

大事な親友孫策を傷つけてないか怒らないか様子を伺いながら言ったけど、孫策の顔を見てヒュッとなるところ。その後の孫策の何にも感情の乗っていない「おやすみ」も、かろうじて発せれた周瑜の「おやすみ」もどんどん過呼吸になって周瑜も最高です……

「素敵な方でしたよ」の複雑な表情の時に、その後の保身の為だったのか?って自問自答する気持ちも乗っかってるのがみえて最高でした…

 

ここで傷つけてしまったあとも孫策は私を選んでくれるだろうか…の所も凄く癖でした

 

狂ってしまったのを何故気がつけなかった、気がついても気付かないふりをしていたのか。寄り添うべきか正すべきか。己の不甲斐なさ。もうそこには自分の知っている孫策はいない悲しみと苦しみ。表情管理の鬼でした。ありがとうございます。最高です。

 

殺陣の上手さ

えっぐいー!!!!!

あの、早乙女さん。噂には聞いてたんです。知り合いが劇団☆新感線好きで、早乙女さん御兄弟の殺陣凄いよって。

 

やっっっばいね……

 

こんなに太刀筋が乱れない方初めて見た……

こんなに綺麗に力強く殺陣って出来るんだ…って

 

でもこれに気がつけたのはきっと刀剣乱舞で殺陣を沢山見てきてちょっと分かってきたからなんだろうな……これが知識……

 

あと梅津瑞樹先生と荒牧慶彦先生が殺陣をすると刀のオタクは泣きます(主語デカ)

慈伝のバクステでさ、あんなにダンスも踊りも荒牧くんに教えて貰ってた梅津くんが2部で「殺陣(周瑜に)教えたのは俺だし」って言うのなんか物凄く感慨深くて1回深呼吸しちゃう

 

あまりにもエモいよぉ

 

その後2人で楽しそうに殺陣するのも刀のオタクのこちらとしては、ピリピリしてる殺陣しか見たことないから拝んじゃった……荒牧くんと梅津くんの楽しそうな顔嬉しいよぉ……

 

それオタク大好きじゃん…

オタクの夢詰まってたやん??

ちょっっっとこう、ポジティブなシーンの時中学生男子が喜びそうなクサいセリフとかあって私の肌に合わない所もあったんですけど、「これが見たいんやろ??」っていう見せ場も各々沢山あってチョロくて喜んじゃった。

 

厄介刀剣乱舞オタクだけどさ……

いやこれはね、脚本が仕組んでるよね、うん

2部だってあれハチャメチャ本〇ランド……()

私あれ見たことある…あれぇ……??荒牧先生あれ味しめたな……?

 

そして背中合わせで座るのやめてください。見たことありますその構図。去年の8月頃に沸いたやつです。情緒が死ぬしそのキャラクターで見に来てないんで準備できてないんでやめてください。軽率に私の中の刀のオタクが顔を出します。

 

あと刀ミュ最中だからさ、どうしても「三日月」って言葉に敏感になるんだけど。孫策が月に向かって「三日月よ俺の刀になれ、そして俺の物語をたんまり蓄えて満月になっちまえ(意訳)」ってセリフ、あまりにも頭抱えてしまった。なるほどね……物語を吸って満月になるのね……へぇ…

 

最後の「こんな時代に生まれたくなかった」もあまりにも刀のオタクに刺さりすぎる。やめてください。オーバーキルです。

 

 

総じて三國志演技、2回は観るべきだと感じました。2回目で泣く。挙げたキャラクター以外も葛藤とか成長を感じられて各々に見せ場があるので、正直1回だと「濃密な時を過ごしたな…」で終わっちゃうと思う。2回目で花開く。観て。まぁ言うてあと2日間しかないんですけど()

ぜひ配信を買ってください。